間が空いてしまいましたが、以前の続きで売買の仕方を考えてみましょう。
相場の格言で
「二度に買うべし 二度に売るべし」というものがあります。
急な下落が目の前で起こり、買いと思える相場だとしても、まずは探りの買いから入り自信をもって買いこむという格言です。
人によっては、買いは分けても売りを分けるなと言う場合がありますが、複数回に分けてポジションを取るのは昔からの鉄則のようです。
以前の話で、レバレッジ10倍に抑えるには25万円で10万円分、南アフリカランド/円(ZAR/JPY)であれば30lot通貨程度という話でした。
今回は
100万円でZAR/JPYを
120lotポジションで持つ場合を考えてみましょう。
現在は
8.050円付近で動いていますが、そこから120lotを3回に分け30lot、30lot、60lotで購入する予定とします。
最初に30lotを今の値段で購入したとして、そこから更に0.2円下がって7.850円になったします。そこで同額の30lotをナンピンしてみましょう。
そうすると平均は
7.950円となり、買いポジションの平均を下げることができますね。
7.950円で
60lot持つのと同じ状態です。
更に0.2円下がって7.650円になってしまったとして、そこで更に60lotをナンピンすることにします。
同じように平均が下がり、
7.800円で
120lot持っているのと同じ状態になります。
証拠金シミュレーションで計算してみると、120lotを8.050円でまとめて買った場合に証拠金維持率が
50%になるのは
7.3640円。上記のようにナンピンで買い入れた場合は
7.1089円となりそうです。
会社によってはロスカットの基準が70%など違う場合もあるので注意してくださいね。
直近の最安値は7.540円ですから、レバレッジ調整のおかげでどちらの場合でも最安値を切っても耐えられますが、私は分けて予想外の動きへ警戒するのをお勧めします。
逆に1回目の30lotの買い入れ後に急騰し、そのまま上がりトレンドとなって返ってこない事もあるかもしれません。
折角用意した90lotは使えないままという場合もありますが、それは運が良かったと思って値幅とスワップ金利を楽しみに下がるまで年単位でタイミングを待つか、証拠金を増やしてレバレッジを下げながら、値段を気にせずに定期的に買い続けていくスタンスに移行すべきでしょうか。。
後者の場合は平均が上がっていきますので、損切の注文もしっかりとしていきましょう。
また6円台もありうると考える方は、最初に買い付ける値段を下げたり、より多く分割して買い付けるのが良さそうですね。
こうした2の手、3の手を考えるのは将棋やチェスのようですが、将棋棋士の中にも株で有名な方がいるくらいですので、似ている楽しさがあるのかもしれません。
将棋でも損をしないための定石というものがありますが、為替相場でも格言やフローチャートからみる定石が幾つかあるようです。
羽生さんのような定石外しの自由な読みができるなら別ですが、私のように一般人だと思われる方は、一手目から手詰まりにならないよう、多くの手を残してポジションを打つようにしましょう。
非常に夢のあるお話ですが、最近は過敏な動きを見せている南アフリカの相場環境です。
次回はもう一度、南アフリカランドという通貨にとって考えられるリスクを整理してみたいと思います。